実質的に日本における唯一無二の存在だった日産リーフ。スペックは優等生なクルマだがお世辞にも大ヒットにあったとは言えない状況。初代から現行までの生い立ちを交えながら、オーナーの本音口コミを公開しようと思う。
コンテンツ
リーフの歩み 初代リーフ(ZEO型)発売
初代リーフ(ZE0型)は、2010年12月20日に発売された日産の量産型電気自動車。
発売当時に、他の電機自動車といえば三菱から発売されていたi-MIEVがあったが「軽自動車サイズであったこと」「見た目は既存のモデルを電気自動車化したもの」だったことから、実質的には完全オリジナル・ブランニューモデルとしてはリーフが、日本初と考えてよいと思う。
そんな大注目のなか発売されたリーフの価格は、376万台から。当時のEV購入補助制度(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策補助金)を適用させると約78万円補助されたので、ユーザーの実質負担額は299万円から。それなりに高額な値段ではあったが、新しい時代のクルマとしてとらえれば、十分魅力的な値段設定だったと思う。
ちなみにリーフのラインナップは、2グレード用意されていた。ベースとなる「X」が376万4250円。バックビューモニターやETCユニットが装備される「G」は409万3950円であった。
また、初代の日産リーフは「日本カー・オブ・ザ・イヤー2011-2012」でいやーカーに選ばれている。当年の有力ライバル車は、スカイアクティブの「マツダデミオ」、高級車の代表格「メルセデス・ベンツCクラス」、おしゃれな「ボルボS60/V60」などであった。メンバーに恵まれた感も否定できないがこの年は「日産リーフ」となった。
初代のリーフは、申し訳ないが不細工なクルマだと思っている。電気自動車ということで、先進的なイメージを表現することを狙ったと思うが、残念ながら中途半端なデザインとなってしまた。先進的、未来的なデザインを目指してはいたが万人うけすることも狙ったようなデザインです。
床下に蓄電池を配置しているためか全体的に腰高であります。グリルレスなくせに、充電口がボンネット先端にあるため、鼻の頭に絆創膏をはったような印象を受けます。そして特にひどいのはリアデザイン。ストンと斜めに斬り落としたような傾斜・レールランプは縦長形状だが内側に巻き込むような形で下膨れイメージを受けます。お世辞にもカッコいいとはいえません。
二代目リーフ(ZE1型)は、2017年10月2日に発売
孤高の存在だった初代リーフからバトンを引き継いだのは2017年10月2日に発売されたZE1型リーフ。
7年弱の歳月を経てのフルモデルチェンジなので、電気自動車としてのスペックはスペックは、当然大幅に向上。
電気自動車のスペックの肝となる航行距離(=バッテリー容量)は従来の24/30kWhから40kWhへと容量をアップされた。走行距離にすると、従来の228/280kmから400kmと大幅にアップ。一回の充電で400km走行できるというのは大きなアピールポイントになります。ちなみに400kmというと、東京を出発して北は岩手県盛岡、西は兵庫県神戸当たりまでの距離(直線距離)になります。十分な走行距離です。
また、充電性能についても、一回の急速充電で80%までできるように。これはサービスエリアで休憩&食事することで消費できる時間です。
二代目リーフ(ZE1)は発売された当初の価格は、車体は同じで装備の違いから3グレード
グレード | 価格 |
S | 315万360円 |
X | 351万3240円 |
G | 399万600円 |
走行距離を伸ばしたリーフe+(イープラス)を発売
二代目リーフは、更なる進化を遂げます。2019年1月9日にバッテリー容量を増やし走行距離を大幅に伸ばした「リーフe+」を発売。
今までのリーフはJC08モードで400kmだったものを「570km」までの伸ばしました。あわせてモーターの出力も110kw(150ps)から160kw(218ps)までアップ。走行運動性のも向上させました。バッテリーが多きなった分、車体の重量増はありますが、それを打ち消せるほどの性能アップです。
今までのバッテリー容量のリーフも継続販売され、ユーザーとしてはライフスタイルとお財布を踏まえた選択肢がふえたのはうれしいこと。エクステリアデザインの違いは、微小で、フロントバンパー下部のリップスポイラーの追加と充電ポートのロゴにとどまっている。
グレード | バッテリー | 価格 |
S | 40kwh | 332万6400円 |
X | 40kwh | 381万9200円 |
XVセレクション | 40kwh | 405万6800円 |
G | 40kwh | 418万9900円 |
e+ X | 62kwh | 441万1000円 |
e+ G | 62kwh | 499万8400円 |
日産リーフ オーナーの口コミ評判は?
気になる日産リーフ。今までの車とは全く異なるハードを持つ車なので、相対的な評価は難しいところである。ただ逆にいうと「今までの車と比べて〇〇がよい」という新たな付加価値を多くもらい、それがネガティブ評価を相殺できるものならば、電気自動車リーフが市民権を得た証なのかもしれない。
充電・燃費の口コミ評判
- カタログに記載されている航続可能距離の7割位が実際の走行距離だった。
- 大体1回の充電で250kmくらいは走ります。(グレードG)
- 燃費?電費?は6.0Km/kwh程度。(グレードNISMO Sports Resetting)
- 暖房効かせて運転すると、安心して走れる距離は距離は200kmくらい。(グレードe+ X)
- 電気代500円で500kmくらい走る。ガソリン料金に換算するとリッター160kmくらいかな。
- 夏は9km/kW程度、冬は7km/kW程度。暖房の使うほうが燃費が悪い?
- 夏場で6km/kWくらい。暖房使うともっと落ちます。冷房はあまり影響無い。
- 上りや高速走行は電気自動車が苦手。充電はみるみる減っていきます。間隔としては2倍程度燃費が悪くなる。
- キャッチ―な言葉で30分で80%充電できるというが、実際にはそれには諸条件がかなりあり、ほとんどの場合がその条件には当てはまらない
走行性能の口コミ評判
- モーターの出力特性からか、立ち上がりからトルクが太い。車体の重さを感じさせません。
- 高速道路でも法定速度+ちょっとの追い抜きならストレスを感じないです。
- 低重心ボディーなので、コーナリングが安定している。
- 踏み込むと一気に加速するが、法定速度前後位で伸びなくなる印象。
- 加速性能は今まで体感した事がなかった気持ちよさ。これが電気自動車の凄いところ。
- 圧倒的な加速と、速度に関係なく安心できるトルクに満足。
乗り心地の口コミ評判
- クルマの性格上、街乗りメインだと思うが、街乗りとしては少し硬めな印象。許容できるレベルではあるが。
- ちょっと硬い。しなやかしっとりした乗り心地が好みの人は要注意です。
- 路面の縦の段差や細かな凹凸を拾い過ぎて、ハンドリングの修正を迫られることが多い。
- 電気自動車なのでエンジンノイズがないが、その分にロードノイズが気になる。静粛性の高いタイヤを吐いたほうが良い。
その他の口コミ評判
- 駐車中にエアコンかけっぱなしでも周囲に対して罪悪感がない。ガソリン車ではありえない。
- ガソリン代はもちろんオイル交換等の費用も掛からず、さらに自動車税も安い。かなり経済的だ。
- e-Pedalを使いこなすのには、慣れが必要。下り坂では、ガソリン車と違い踏んでないと減速。なんだかんだでe-Pedalは使ってません。
- 普通の車から乗り換えるとブレーキが怖い。ブレーキ効かないという意味ではなく、感覚的にブレーキホースにエアが入っているような感じ。
- 遠出には不向きですが、買い物や通勤のちょい乗りには最適。
- インテリアは普通の車以下。ワンランク下の車な印象。先進的なイメージを期待してるとがっかりする。
- 住居用の蓄電池設備は、だいたい2kwhで100万円程度することを鑑みると、リーフは住居用蓄電設備としては高パフォーマンス。