ライズのX”S”とXを比較しおすすめグレードを考察する。
ライズXは最安値、エントリーグレードといわれるもので、宣伝上安い印象を与えるための役割を持つグレードである。そんなXとX”S”グレードにはどんあ違いがあるのだろうか。またその違いは価格差と比較した場合お得感はあるのだろうか。
日本のクルマはみんなそうだが、このグレードによる装備の違いがややこしい。単純に「付ける付けない」な話ではすまない。
「この装備を付けるためにはこのグレードでないといけない」とか「この装備は、あの装備と一緒につけないといけない」とか
こんな感じで面倒くさい。
こんな悩みを抱える皆さんのお役に立つべく、この記事を書いているので、より分かりやすく解説していきたいと思う。
コンテンツ
ライズ X”S”とXグレードの価格
ライズのX”S”とXグレードの価格をまとめる。
ライズには2WDと4WDの設定があるので2段で表現した。
また北海道地区においては、2WDのみ下記価格の+4万円程度なのでご留意いただきたい。
(万円) | X”S” | X |
---|---|---|
2WD | 174.5 | 167.9 |
4WD | 198.5 | 191.9 |
当然この価格は純粋の各グレードの車体のみの価格であり、ここからメーカーオプション、ディーラーオプションなどを付ければ価格は上がる。
さらに税金、保険、諸費用の掛かるのもお忘れなく。
ライズの2WDと4WDの価格差は、グレードにより多少異なるが22~24万円程度となっている。
このあとは、この各グレードの価格差と基本スペックの差異、装備内容の差異などから、ライズのお買い得ベストバイを探していきたいと思う。
ライズ X”S”とXの基本スペックの違い
まずは新型ライズのグレード別の諸元表(基本スペック)を見てみよう。
グレード: | X”S” | X |
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 3995×1695×1620 | |
車両総重量(kg) | 1245 | |
ホイールベース(mm) | 2525 | |
エンジン種類 | 直列3気筒インタークーラー付ターボ | |
エンジン排気量(L) | 0.996 | |
最高出力(kw/rpm) | 72/6000 | |
最大トルク(Nm/rpm) | 140/2400~4000 | |
タンク容量(L) | 36 | |
仕様燃料 | 無縁レギュラーガソリン | |
燃費 WLTCモード(km/L) | 18.6 | |
燃費 JC08モード(km/L) | 23.4 | |
トランスミッション | CVT(7速シーケンシャルシフト付) |
ライズ X”S”とXの違い おすすめグレードはどっち?
ライズのエントリーグレード「X」と「X”S”」。
他のグレードはZ・G・Xと英字1文字なのに「X”S”]だけそのルールから外れている。X”S”はあくまでXグレードの派生版という位置づけなのだろう。
X”S”とXの価格差は、6.6万円と意外と小さい。
その6.6万円の差は単純明快で、安全装備スマートアシスト群が付いているか否かの違いとなる。X”S”についている「”S”」の意味は「safety(安全)」ではないかと推測する。
具体的に、6.6万円高いX”S”に装備されていて、Xに装備されていない装備を見てみよう。
1 衝突警報機能と衝突回避支援ブレーキ機能
ライズに搭載されたステレオカメラが、前方の車両や歩行者などを検知し衝突の可能性があると判断した場合に警報と必要なブレーキをかける。警報はブザー音とメーター内に表示してくれる。
更に衝突に危険が高い場合は、ドライバーのブレーキの踏む量をアシスト(より強く)したり、強いブレーキをかけ、衝突の回避もしくは、衝突時に衝撃軽減をサポートしてくれる。
2 車線逸脱警報と車両逸脱抑制制御機能
走行中に車線からはみ出る可能性がある場合に、警報をしてくれる。警報はブザー音とメーター内表示。
警報ののち更に車線からはみ出そうな場合は、警報とハンドルのアシストを行い、危険な車線逸脱の抑制を行ってくれる。
この機能は、高速走行(時速60km以上)時に対応。また方向指示器(ターンシグナル)を使用しているときは機能はしない。当たり前か…。
3 ブレーキ制御付き誤発信抑制機能
障害物あることに気が付かず発進しようとした場合やブレーキアクセルの踏み間違いによる誤発進を検知し、危険な場合はエンジンの出力を抑え警告を出す。(ブザーとメーター表示に)
更に衝突の危険が高い場合は、必要に応じてブレーキ制御を行う。
前方は、ステレオカメラとソナーセンサーで監視する。ステレオカメラは4m、ソナーセンサーは2~3mの障害物を検知する。
リアは、ソナーによる監視。2~3m先の障害物を検知する。
4 先行者発進お知らせ機能
信号待ちなど、一度停止したあと前のクルマが発進したので気が付かず、クラクションを鳴らされた経験って誰しもあると思うが、これをライズは警告してくれる機能である。
地味にうれしい機能の一つである。
5 オートハイビーム
夜間のドライブでヘッドライトのハイビーム/ロービームを自動で切り替えてくれる機能。
対向車の有無に気を使いながらヘッドライトの向きを切り替えるわずらわしさを軽減してくれる痒いところに手が届く機能である。
6 コーナーセンサー
車体の4角にセンサーがあり、障害物に近づくと警告音で知らせてくれる。
教習所でやったS字クランクL字クランク、縦列駐車などのシチュエーションで移植を発揮する。
まとめ ライズ XとX”S”の違い おすすめグレード
以上がライズX”S”とXのグレードによる装備の違いである。あとは同じである。外装、見た目も同じであり、この装備の差と6.6万円どちらを取るかという話になす。
クルマ歴がそれなりに長い私に合わせれば、XとX”S”の装備の違いであるこれらのスマートアシストは、ひと昔…ふた昔のクルマにはないことが多かった。私もずっとこれらの装備に頼らず運転してきた。なのでライズXのようなスマートアシストがないことで致命的に困ることはないと思う。
しかし、逆に考えると一昔前まで贅沢品だった安全装備を、6.6万円で手にいれられるというのもすごい技術の進歩だと感心する。
ライズXとX”S”のグレード比較については、ライズX”S”をおすすめしたい。
プラス6.6万円でスマートアシスト群を手に入れられるのはお得である。